聲の形がスゴイ!でもいじめられっこは読まない方が良いかも・・・
映画で話題?の「聲の形」ついに原作を読みました。「聲の形」は全7巻なんですけど、これを一気に読破。やっぱり毒のある漫画って面白いですね。
ちなみに映画の方の「聲の形」の制作会社は京都アニメーション。だからキャラクターがみんな美少女。もちろんヒロインの西宮硝子(にしみやしょうこ)も超絶美少女。
ヒロインは聴覚障害者
「聲の形」のヒロイン西宮硝子は障害で耳が聞こえません。でもこれだけルックスが良かったら、耳が聞こえないという、高いハードルも大分緩和されるよね(汗
wikiによると「聲の形」は「週刊少年マガジン」で連載されていたみたいですが、こんなに黒い話を「週刊少年マガジン」で連載していたのは、ちょっと意外でした。
いじめのシーンとか結構リアルだし。
「聲の形」ってこんなストーリー
※ここからネタバレを含みます!
まずは「聲の形」の流れを少し紹介します。流れとしてはこんな感じ。
小学生時代、障害で耳の聞こえない西宮硝子を石田将也(いしだしょうや)がいじめてしまう・・・なんやかんやあって、高校3年生になった石田は小学校時代にいじめてしまった西宮硝子に謝罪をするために会いに行く。そこから二人の歯車が再び回りだす・・・みたいな感じ。
この流れだけ聞くと、いじめっ子が謝罪に行って自己満足・・・みたいな感じに聞こえるかもしれないですけど、石田君はちゃんと反省して、このあと西宮硝子に尽力するから!(笑
まぁ、現実では例えいじめっ子が謝罪に来てもふざけんなって感じですけどね・・・その辺は作中で西宮母も言ってます。
ど正論すぎて、ですよね~という感じ。西宮母の「小学生時代はもどってこないから」という言葉。これは「・・・だから償った気になって、過ちを忘れようとしないで・・・」っていう意味(思い)を石田に伝えたかったのかな?と僕は解釈しました。
そして石田将也は覚悟を西宮母に示します。
意外と黒い「聲の形」
映画のCMを見ると「聲の形」って凄い感動的な雰囲気の内容に見えますよね。でも原作を読むと、意外とやっている事が黒い。例えば主人公の石田君。最後は西宮硝子にとって、なくてはならない存在になるんだけど、こいつ(石田)の犯したいじめの内容は後で誤ってすむレベルじゃなかったりします・・・
例えば補聴器。西宮硝子はこの学校に転向してから補聴器を8個も破損or紛失させてしまいます。すべて石田君の仕業かは分からないけど、これはなかなか酷い(汗
他にも水をぶっ掛けたり、硝子の声を真似して笑いを取ったりとか。現実ならここから美談に持っていくのは、奇跡に近いと思います(汗
ちなみに上のページに写っている川井さん(おさげメガネの女の子)は「酷いわ!」って顔をしているけど、この子も積極的ではないにしろ、いじめの流れに同調しているんですよね。こういう心理が結構人間らしいかな~って思ったり。
ちょっと蛇足、ぶっ飛んだゆかいなお友達について
蛇足になっちゃうけど「聲の形」の川井、真柴、植野って個人的に頭のネジが外れていると思っていて、もし自分の友達だとしたらちょっと怖いなって思っています。
植野さんの行動には、まだ人間らしさがあるから理解出来るけど、川井さんは手のひら返しが凄まく言動がコロコロ変わるし、真柴くんは怒りのボルテージが瞬時に0からMAXになっちゃうし(ボルテージが上がる描写がないし)・・・この人らの事を「聲の形」を読んだ人はどのように感じたのか、凄く興味がある。おしえてエロい人!
でも映画にはちょっと不満が・・・
さっき「聲の形」の映画を見てきました。この映画って上映時間が大体2時間なんですよ。その2時間に原作(マンガ)の1~7巻の内容を詰め込んでいる訳ですが、これ
どう考えても尺が足りてないよね・・・(汗
重要なシーンがわりとカットされている・・・
例えば硝子が妹の結弦(ゆづる)とケンカをしてしまい、家を飛び出していった結弦を探すというエピソード。映画では結弦が家を飛び出して、石田家で世話になったあと母親が迎えに来るという内容に変更されていました。
でも原作だと、 結弦を探しに家を出た硝子の行方まで分からなくなり、母親が石田家に硝子を探しに来る、というエピソードがあったりします。
でも映画では硝子が結弦を探すエピソードはなし。なのでこのシーンも当然カット。
そして原作の石田君の決意のシーンも残念ながらカット・・・こんなカットしちゃって、「聲の形」が大丈夫なのか心配になるレベル・・・
だからその後の西宮母が硝子を探してくれた、石田に恩を感じて傘を貸すシーンも、もちろんカット。
カットされた重要シーンはまだまだある
他には硝子が石田に告白するシーン。ここも原作だとこういう細かな演出があるんです。些細だけど重要なヤツ!
こういう演出の積み重ねがあってこそ、この告白シーンが映えると思うんだけどなぁ(汗
映画「聲の形」を見終わって思ったのは、全体的に石田将也の葛藤や、キャラクターの感情の流れを自然に見せるためのエピソードが軽んじられているような印象を受けました。
これ、映画から「聲の形」に入った人は、映画が面白いと思えるのかな?と思ったけど、どうなんだろう?下でも書いたけどレビューを見ると高評価なんですよね(汗
原作を読んでなかったらもっと楽しめたの?
ちなみに一緒に見に行った友達は映画が「凄く良かったぁ!」と言っていました。
まじで!?本気で言ってるの!?
って思ったけど、確かに石田のためた170万円が燃える所とかで吹いていたしなぁ(笑
でも評判は良いらしい・・・
ここのレビューを見ると評価が思いのほか高いです。これを見て正直本当か?とか思っちゃったけど、これが一般的な感想なのかな?こんなに評価が高いと、自分の感覚がおかしいのかな?って不安になるじゃん(笑
やっぱり原作をオススメしたい
原作を読んだ身としては、やっぱり原作の「聲の形」をオススメしたいです。原作の方が細かな感情の動きなど表現が豊かで、読んでいて流れに違和感を感じにくいと思う。
逆に映画から入った人も、この記事を読んで原作が気になったら比べてみて欲しいかな。てな訳でいつもの置いて置きますね(笑